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デジタルキューブ テクノロジーで地方を変える

2024/12/13 09:00

週刊BCN 2024年12月09日vol.2040掲載

 神戸市のデジタルキューブは、「WordPress」を法人向けに提供するソリューションで存在感を高めている。簡単でセキュアにWebサイトを管理できるクラウド上のホスティングサービスが好調で、2024年には上場を果たした。「地方だから何もできないではなく、地方だからこそ多くのことをテクノロジーで変革できる」と理念を掲げる小賀浩通社長に、経営戦略を聞いた。
(取材・文/堀 茜)

「WordPress」で独自ソリューション

――事業内容の紹介を。

 オープンソースのCMSであるWordPress関連ソリューションを法人向けに提供している。サイトの構築から保守、インフラ運用まで担う包括的なサービスで、スタートアップからエンタープライズまで多様な企業のデジタル基盤を支えている。創業以来、Webサイトをつくりたいという顧客のニーズに応える中で、インフラ運用やクラウド連携と事業領域を広げてきた。現在はホスティングサービスが事業の中心になっている。

――自社開発の製品はどんなものがあるか。

 WordPressのホスティング環境を簡単に構築できる「Amazon Web Services(AWS)」向けのプラットフォーム「Amimoto」と、サーバーレス技術を活用したホスティングサービスの「Shifter」がある。Amimotoは、WordPress活用のインフラ環境をフルマネージドサービスとして提供している。蓄積した運用ノウハウをクラウド上で簡単に利用できるのが好評で、「AWS Marketplace」を通じて29カ国で展開している。Shifterは、更新時のみWordPressが立ち上がり、静的サイトとして配信されるソリューション。更新が少ないコーポレートサイトやキャンペーンサイトに最適な製品になっている。セキュリティーとコスト面で多くの顧客から評価していただいている。

――売り上げのエリア特徴はあるか。

 本社は神戸市だが、取引先の約8割は首都圏の大手企業だ。事業モデルがクラウドサービスで、地理的制約がないのが大きい。一部は海外企業とも取引をしている。一方で、小規模な企業でサイト運用の専門知識を持った人材がいない、採用も難しいという場合でも、運用は当社が引き受け、コンテンツの発信という本来業務だけに専念できるので、多くの企業で採用していただいている。
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