全国のベンダーに聞く ITビジネスの現在と未来

ハイエレコン ITで経営層の課題を解決

2024/11/01 09:00

週刊BCN 2024年10月28日vol.2035掲載

 広島市のハイエレコンは、県内企業を中心に幅広い企業や官公庁のIT活用を支援している。従来からの強みに加えて、現在は自社製品の開発やソリューション提供に注力することで、ITの力で経営層が抱える課題の解決を目指している。上田康博社長にビジネス状況や戦略を聞いた。
(取材・文/岩田晃久)

県内を中心に全国に顧客

――事業の紹介を。

 当社は、1982年に日立OA特約店として創業した。現在の事業は、ソフトウェアのコンサルティングから開発、IT基盤の構築や保守、お客様先へのエンジニアの派遣などを手掛けている。従業員数は270人(2024年4月時点)で、広島県に加えて、東京都と大阪府に拠点を構えている。独立系ベンダーのため、さまざまな面で小回りが利く強みがある。

 役員に日立グループとNTTグループの出身者がいることから、売上高の3分の1が両グループを中心とした大手の案件が占める。官公庁と大学の案件も同じくらいの規模で、残りが民需となっており、経営は安定している。広島県内以外にも、北海道から九州までの幅広いお客様を支援している。

――顧客のDXへの意識は。

 DXを漠然と捉えて何かしたいという声は多くなっているが、変革まで進んでいる企業はまだ少ない状況だと見ている。そういった中でも事例は出てきており、当社のRFIDを用いた備品管理システム「タグ衛門」を利用しているお客様が、管理だけでなく、タグ衛門から得られるデータを分析して、製品の開発に役立てるといった取り組みをしている。こういった動きがDXにつながっていくのではないかと思う。

 中小企業の場合、投資に見合うリターンがなければIT投資に踏み切れない傾向は強い。このため、まずは補助金などを利用して業務効率化を図り効果を実感してもらうことが有効だと考えている。お客様に、補助金の情報が届いていないこともあるため、われわれがきちんと説明していくことが重要だ。

 官公庁は、ガバメントクラウドへの対応が注目されているが、(ガバメントクラウドは)大手のITベンダーが請け負うことが多いため、当社は、人事や食品衛生法に関わる事業者の管理など、まだシステム化ができていないその他の部分の支援に力を入れている。
この記事の続き >>
  • セキュリティーリテラシーの向上を支援
  • 「広島発、世界へ!」

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外部リンク

ハイエレコン=https://www.hek.co.jp/