視点
AIの民主化がはじまった
2024/01/17 09:00
週刊BCN 2024年01月15日vol.1998掲載
これはプログラミングができない一般ユーザーが日常生活にAIを取り入れることを一気に現実化させる機能と言える。
自分に必要なカスタムGPTをつくることができるので、とにかく便利だ。私が試したのはタスクビルダーというカスタムチャット。スマホに向かって今日やるべきことをつらつらと話す。その時に「まずはこれをやって」「次はこれをやって」というように順番や優先順位がわかるように話していくと、タスクリストが自動生成される。
その日にやることをPCに向かってつくるのは続かないが、出社時、歩きながらこれをやる癖をつけると、タスクの整理を習慣化できるようになる。また、最近は動画で情報収集する機会が増えているが、何がどこで話されているか文字情報のようにパッとはわからないので、意外と時間がかかる。そこで動画を読み込ませると、自動で文字起こしをして内容をまとめてくれる。さらに内容について質問形式で確認することもできる。
これによって情報収集の時間を大幅に短縮することができた。カスタムチャットボットはノンプログラミングでガイドに従ってつくることができるので、今後たくさんのカスタムチャットボットが生成され、共有されるだろう。仕事やライフスタイルの中に自然なかたちでAIが定着してくることとなる。
今後、スマートグラスが普及してくると視界からのインプットがここに加わることになる。カメラの映像に記録された動画から必要な状況を理解してまとめたり、検索したりすることが可能となるだろう。そうなると「昨日、鍵をどこに置いたかな」と聞くと、その場所を教えてくれたり、出かけようとしたらスケジュール表から行動を推測したりして、必要なもちものを持っているかを推し測り注意喚起することもできるだろう。どんどんAIができることが増えていく中で、人間はAIによる機能の代替を恐れるのではなく、マネージメントする役割を認識し先に進むべきである。
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