サイバー攻撃に打ち勝つ最新セキュリティ XDR編
イーセットジャパン EPPの強みとシングルベンダーXDRを訴求
2023/09/22 09:00
週刊BCN 2023年09月18日vol.1985掲載
Extended Detection and Responseの略。エンドポイント、ネットワーク、メール、クラウドなどに設置したセキュリティ製品の情報を統合・分析、脅威をいち早く検知して対応までを行うセキュリティ対策の概念。
スロバキアのESET(イーセット)は、法人向けエンドポイントセキュリティ製品「ESET PROTECTソリューション」の上位ライセンスに、XDR機能「ESET Inspect/ESET Inspect Cloud」を搭載している。市場では複数ベンダーの製品を連携させるXDRソリューションが多い中、シングルベンダーでXDRを提供するのが特徴だ。日本法人イーセットジャパンの曽根禎行・シニアマーケティングマネージャー&セキュリティエバンジェリストは「当社の強みであるEPP(Endpoint Protection Platform)による防御を含めたXDRソリューションとして訴求し、企業のセキュリティレベルを高めていきたい」と語る。今後は、国内総販売代理店のキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とともに顧客獲得を目指す。
MDRの利用拡大を見込む
曽根シニアマーケティングマネージャーは「XDRはEDR(Endpoint Detection and Response)の拡張だと考えている」との見解を示す。同社がXDRソリューションとして打ち出すESET Inspect/ESET Inspect Cloudは、従来のEDRを機能拡張してネットワークなどにも監視領域を拡大し、脅威を検出できるようにしたものだ。APIにより、SIEM(Security Information and Event Management)、SOAR(Security Orchestration Automation and Response)、チケット発行システムといったツールに検出結果などを統合できるとしている。現在、ESET Inspect/ESET Inspect Cloudを利用できるライセンスは「ESET PROTECT MDR」「ESET PROTECT Elite」「ESET PROTECT Enterprise」の三つ。ESET PROTECT MDRには、XDRの運用監視を行うMDR(Managed Detection and Response)サービスを、ESET PROTECT Eliteには、脆弱性とパッチ管理の機能を搭載。これらのサービスや機能を利用することで、XDRを用いたセキュリティ対策の効果をより高められるという。
その中でも、ESET PROTECT MDRの利用拡大を見込む。曽根シニアマーケティングマネージャーは「EDRやXDRは運用の難易度が高い。スキルの高いセキュリティ人材がいる大手企業は自社で運用できるが、そのほかの企業では、セキュリティ人材が不足しているためMDRサービスが必須となる」と説明する。製品を熟知しているメーカー自らのMDRサービスという面を打ち出し、MSSP(マネージドセキュリティサービス事業者)が提供するMDRサービスとの差別化を図る。
加えて、導入支援やテクニカルサポートを提供する「プレミアムサポートサービス」の利用も可能だ。外資セキュリティベンダーの場合、サポートが日本語対応していないケースもあるが、イーセットではキヤノンMJがサポートを担うことで、細かい相談や緊急時の対応がスムーズに行えるとしている。
- まずはエンドポイント領域で運用を確立
- 初めてXDRを扱うパートナーも
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