サポート終了近づくWindows Server 2012/2012 R2 x86サーバーの“売り方”に迫る
日本ヒューレット・パッカード クラウドシフトの流れはむしろ追い風 提案において「GreenLake」が強力な武器に
2023/08/11 09:00
週刊BCN 2023年08月07日vol.1980掲載
(取材/日高 彰、文/大畑直悠)
リプレースの商機はまだまだある
HPEが提供するx86サーバー「ProLiant」の最新版である「Gen11」世代の機種は、Windows Server 2012の搭載が主流だった時期の「Gen9」と比較して大きく性能向上を果たしている。Gen9では7~10台ほどのサーバーで動かしていたワークロードを、1台のGen11サーバーに統合可能だ。エネルギー価格が高騰する中、サーバー統合により消費電力を大幅に抑えられることは顧客への大きな訴求ポイントになっている。加えて、国内企業でもサーバー自体のセキュリティへの意識が高まっているとし、ハードウェアレベルで提供するセキュリティ機能の強化にも力を入れている。ファームウェアなどの改ざん対策機能に加え、不正な部品が混入していないことを保証する「プラットフォーム証明書」などを標準実装した。
昨年は半導体不足の影響もあり、供給面で課題があったとするが、年末からは安定した出荷が可能になり、事業は堅調に推移している。Windows Server 2012の延長サポート終了は目前に迫っているが、リプレースが進んでいない国内企業はまだまだ多いと捉え、商機は小さくないとみる。
デジタルセールス・サーバー事業統括サーバー製品本部の林亜樹子・本部長は「当社の調査では、中小企業だけではなく大企業でもリプレースに着手できていない企業が多数あることが分かっている。リプレースを妨げる要因は、多様なITインフラの選択肢の中で、情報収集に問題を抱えていることだ」と話し、企業規模にかかわらず新製品への移行には課題があるとする。そうした顧客に対しては「単なるリプレースではなく、ビジネスの成長につながる新しいインフラを、顧客接点となるパートナーを通して提案する」と説明。セミナーや、国内ユーザー・パートナー向けの情報提供に力を入れる考えだ。
- GreenLakeへの需要が高まる
- 今後はAIがサーバー需要を喚起する
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