経営者たちの軌跡

<経営者たちの軌跡> ピー・シー・エー 水谷 学 前取締役相談役 40年超の関わりは人生そのもの 成功も、失敗も「いい思い出」

2023/07/11 09:00

週刊BCN 2023年07月10日vol.1976掲載

自社の成長に力を注ぐとともに、IT業界の発展に貢献してきた経営者たち。
役割を終え、退任の時を迎えた彼らは、どのような思いを抱いているのだろうか。
任期中の出来事などを振り返ってもらい、これまでに描いてきた軌跡をたどる。


 ピー・シー・エー(PCA)の社長などを務めた水谷学氏が、6月21日付で取締役相談役を退任した。会社の黎明期から事業に関わり、40年以上、役割を変えながらさまざまな課題の解決に取り組んできた。成功も、失敗も、今となっては「いい思い出」。これまで歩んできた長い道のりを振り返り、「PCAでの仕事は社会人としての人生そのもの」と安堵の表情を浮かべた。
(取材・文/齋藤秀平)

先輩との縁で生まれたつながり

──PCAとのつながりについて教えてください。

 PCAに移籍したのは1989年ですが、実はPCAが設立した80年からつながりがありました。大学を卒業したのが80年3月で、その年の12月にはアルバイトとしてプログラムをつくっていました。アイデアを出して、PCAで実現して、売り上げを伸ばしてきたので、PCAでの仕事は社会人としての人生そのものです。
 
ピー・シー・エー 水谷 学 前取締役相談役

──どのようなことがきっかけになったのでしょうか。

 若手会計士でつくる任意団体・清風会の集まりで、OBである川島さん(=PCA創業者の故川島正夫氏)と会った際、秋葉原(東京)で買ったPCでプログラムをつくっていると、当時の趣味を伝えたら、話が弾んで「じゃあ遊びにおいでよ」と言われたことがきっかけです。川島さんは会計士の大先輩であり、大学の先輩でもあります。初めて会ったのは大学を卒業するときです。公認会計士試験の合格者として記念品をもらったのですが、プレゼンターが川島さんでした。その後も事あるごとに会っていましたから、縁があったのでしょうね。

──40年以上にわたるPCAでの生活が区切りを迎えました。今のお気持ちはいかがですか。

 60歳から5年間、相談役として業界活動を中心に活動し、社内では経営陣らをサポートするようなかたちで関わってきました。コンピューターの業界は、常に新しい発明や革新があるので、終わりはありません。まだやってみたいことはありますが、それは次の世代に託したいですね。今の気持ちとしては、やり切ったとの感覚はなく、第二の人生に向けて卒業のときを迎えたといった感じです。
この記事の続き >>
  • 大変なこともやりがいがあった
  • 新しいシステムの開発に取り組みたい

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外部リンク

ピー・シー・エー=https://pca.jp/