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「ERP」の用語解説、実現のためのシステムが多様化

2022/10/04 09:00

週刊BCN 2022年10月03日vol.1940掲載

 「Enterprise Resources Planning」の略で、訳すと「企業資源計画」となる。企業が持つ資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を適切に管理し、有効活用する考え方のこと。最近では、前述した考え方を実現するためのシステム自体を指すことも多い。
 


 そもそもERPは、生産管理の手法であるMRP(Material Resources Planning)から発展した概念で、資源の有効活用によって生産効率の向上を目指す生産管理の手法を、経営の管理に応用したものと言われている。「会計管理」「販売管理」「在庫管理」「生産管理」「人事管理」「給与管理」などの機能が統合されていることが多い。

 ERPのシステムを導入することで、機能同士を連携させることができ、業務スピードの向上が期待できる。また、企業のあらゆる情報を集めて一元管理することが可能となるため、その情報をもとに企業の経営状況をタイムリーに把握し、迅速な意思決定を促すこともできる。

 ERPの提供形態はさまざまで、業務一式を管理できる「統合型ERP」や、業務単位での導入後、追加や拡張を行うことができる「コンポーネント型ERP」、特定分野の業務の一元管理を行うことができる「業務ソフト型ERP」などがある。また、SaaS型の「クラウド型ERP」の提供も増えており、さらなる発展が見込める。
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