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「iPaaS」の用語解説、API連携による自動化のメリット・デメリット

2022/09/20 09:00

週刊BCN 2022年09月19日vol.1939掲載

 「Integration Platform as a Service」の略。APIによってオンプレミスとクラウドサービスや、クラウドサービス同士を連携させるサービスのこと。企業のSaaSアプリケーションの利用が増加していることに加え、ハイブリッド環境やマルチクラウド環境への志向が拡大していることから、iPaaSへのニーズは高まっている。
 
 

 営業やサービスセンターなどの部門ごとで複数のSaaSを利用している企業は、iPaaSを導入することで営業支援や販売管理などのSaaSのデータを連携させ、営業の進捗から見積もり、代金請求までを一気通貫で管理でき、業務フローを自動化することが可能になる。

 iPaaSのAPI連携による自動化は、RPAのようにサービスの画面が変更されるたびにロボットを修正する手間がかからないほか、データのやり取りにかかる処理が速い。ただし、iPaaSによる連携はAPIが公開されていることに依存するため、ユーザーはiPaaSを用いるために使用中のサービスを変える必要があるなど、デメリットもある。

 調査会社アイ・ティ・アールが2022年7月に発表したレポートによれば、国内iPaaS市場の、21年度の売上金額は28億円で、前年度比36.6%増と高い成長を示している。26年度には115億円まで拡大する見通し。
(大畑直悠)
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