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PayPayやLINEが目指す「スーパーアプリ」とは? 連携する事業者にもメリット

2022/09/06 09:00

週刊BCN 2022年09月05日vol.1937掲載

 メッセージの送受信や決済、配車など、日常生活のさまざまな場面で活用する複数のサービスを一元的に利用できるようにするスマートフォン向けのアプリケーションのこと。各サービスはシングルサインオンで使え、個別にIDやパスワードなどを登録する必要がないため、利便性が高い。事業者にとっては、スーパーアプリ内のコミュニティに向けて多角的なサービスを提供できるため、利用者を獲得していけば大きな経済圏を築ける。
 
 

 スーパーアプリに搭載されたサービスは、ミニアプリと呼ばれる。スーパーアプリを提供する場合は、ミニアプリの組み合わせに加え、ミニアプリのAPIを公開し、外部との連携を図ることがある。

 事業者にとっては、経済圏の構築に加え、個々のミニアプリを一から開発する必要がないため、実装までにかかる工数を削減できることもメリット。一方、多くの利用者を抱える中心的なサービスがなければ、スーパーアプリの普及は難しく、新規参入のハードルは高い。

 国内では、対話アプリや決済アプリを提供する数社が、スーパーアプリ戦略を掲げている。決済やポイント付与など、各地域のニーズに合わせたサービスを提供するアプリが、ローカルなスーパーアプリとして今後、成長していくとの見方もある。
(大畑直悠)
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