全国のベンダーに聞く ITビジネスの現在と未来
YEデジタル “ソーシャルIoT”を推進 交通や物流、畜産など幅広く応用する
2022/07/26 09:00
週刊BCN 2022年07月25日vol.1932掲載
強みのIoT領域を中計の柱に
――23年2月期から3カ年の中期経営計画が始まったが、注力ポイントはどこにあるのか。当社の強みを生かし、かつ成長可能性が見込める領域としてIoT領域に注力していく。もともとは安川電機の情シス子会社としてスタートしたこともあり、製造業向けのITシステムに実績がある。この強みを生かし、当社独自の商材として食品製造業向けのAI画像判定サービス「MMEye(エムエムアイ)」を製品化した。例えば、クッキーの焼き具合をカメラで撮り、焦げがあれば取り除き、十分焼けていない場合はクッキーを焼く窯の温度を上げるよう指示するといった活用を想定している。AIや画像処理の専門的な知識がなくても導入できる手軽さから、中堅・中小の食品メーカーでも重宝していただける。
――製造業メインでIoTビジネスを展開していく方針か。
製造業以外にも積極的に展開している。具体的には、バス停に掲示してある時刻表や案内板をデジタル化するスマートバス停「MMsmartBusStop(エムエムスマートバスストップ)」を西鉄グループと共同開発し、北は青森県、南は熊本県まで全国バス会社の100カ所余りで採用が進んでいる。従来のバス停は時刻表や案内を紙で掲示しているため、柔軟性に乏しかった。電子化することで事故やトラブルなどの緊急時にメッセージを掲示したり、より多くの広告を掲載したり、あるいは多言語表示への対応も容易になるなど運用の柔軟性が格段に高まる。
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