今週のキーワード

「BizDevOps」の用語解説、DevOpsから派生した造語

2021/11/02 18:33

週刊BCN 2021年11月01日vol.1897掲載

 読み方は「ビズデブオプス」。ソフトウェアの開発から運用、ビジネス活用までを効果的に展開していくための概念の一つ。ソフトウェア開発とその運用の両部門が協力し、迅速に完成へと導くための考え方「DevOps」(開発=「Development」と、運用=「Operation」を組み合わせた造語)にビジネス部門(Business)を加え、3者の連携を密にすることで、ビジネスを強力に推進できるとする。

 DevOpsは対立しがちな開発部門と運用部門を統合し、開発から運用までの流れを円滑かつ高速にすることを目的とする。ただ、開発と運用という技術分野だけ効率化するだけでは、ビジネス上の成功まではたどり着けない。ビジネス部門が開発・運用に積極的にかかわることで、顧客ニーズを有効に取り入れ、リリース速度の向上だけでなく、品質面も強化し、ビジネスの成功を実現するねらいがある。

 社内のIT部門が充実している欧米企業と比較して、日本企業はSIerをはじめとする外部に依存する部分も多く、社内のビジネス連携が弱いとの指摘もあり、BizDevOpsによる改善への期待は大きい。ただし、現時点で体系的に確立された方法は存在せず、それぞれの企業の実態に応じた手法を研究する必要があり、ITベンダーやコンサルティング企業が導入支援サービスを展開している。
  • 1