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「量子コンピューター」の用語解説、従来のコンピューターとの違いは?
2021/09/14 18:33
週刊BCN 2021年09月13日vol.1890掲載
現在のコンピューターは基本単位である1ビットで「0」または「1」のいずれかの情報しか保持できない。一方、量子コンピューターでは、複数の状態を維持できる「重ね合わせ」と呼ばれる量子力学の基本的な性質を利用し、基本単位の1量子ビットは「0」と「1」のどちらでもある状態を保有できる。さらに、複数の量子ビットの間に相互関係を与えられる「量子もつれ」の性質も応用し、大量の情報を並列して処理できる。
計算方法は「量子ゲート方式」と「量子アニーリング方式」の2種類がある。前者は計算回路を作って問いを解く手法で、従来型のコンピューターの上位互換として汎用性が高いとされている。機械学習や素材開発などへの応用を見込む。後者は膨大な組み合わせから最適な答えを出すことに特化し、物流ルートの探索などでへの利用が期待される。
ただ、現時点の量子コンピューターは計算途中でエラーが生じ、性能を十分に発揮できていない。このエラーを検出し訂正する「誤り訂正」と呼ばれる機構の開発が将来的な発展の鍵を握っている。
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