昨年は上期の売り上げを対前年比で2ケタ近く成長させることができたが、今後は一層の利益の確保が必要だと考えている。当社が主力とするITインフラの領域では、企業によるクラウド導入が進んでいるが、実際にはこの先相当の期間がオンプレミス資産との並行利用になるだろう。そこで、従来のインフラ構築を複合的なサービスへと進化させていく。具体的には、ハイブリッド環境の設計・構築に加え、運用や障害対応までお任せいただけるものに関してはマネージドサービスとしてご提供し、付加価値を高めていく戦略だ。
一方、新規領域への取り組みとして昨年「コグニティブビジネス推進室」を設置し、第一弾としてIBMの「Watson Explorer(WEX)」の取り扱いを開始した。WEXは大量テキストデータの収集・検索やマイニング機能をもち、AI時代に向けてデータの整理・分析に取り組むお客様に最適な製品だ。買い切りだと数千万円の投資が必要となるのに対し、当社ではWEXをSaaS型でご利用いただける月額制サービスとして提供する。とりわけ、当社が多くの構築実績をもつコンタクトセンター市場では、Watsonの機能をすぐに適用できる業務が多い。
コグニティブやAIに関して現在は先行投資の段階だが、これらは間違いなく伸びる分野だと考えている。今後は、Watson APIを活用したアプリケーションの開発やコンサルティングも展開したい。当社創立30周年を迎える2017年を、企業成長のための礎を築く年にする。