昨年10月、目下社会的な課題となっている働き方改革を支援する新コンセプト「Smart Work Gateway」を発表した。その実現のカギとなる、クラウドサービスとの連携に対応した複合機の新製品を昨年12月から販売しており、今年は提案を本格化する。従来、複合機はプリント/スキャンという、いわば紙のポータル(出入口)の役割を果たしていたわけだが、これをわれわれとパートナー各社が提供するクラウドサービスのポータルへと進化させていく。業務でのクラウド利用が拡大するなか、すでにオフィスであたりまえのように使われている複合機からもクラウドへアクセスできるよう、コミュニケーションの基盤となるエコシステムを構築していきたい。
今、AIがブーム的な盛り上がりをみせているが、当社では以前より自然言語処理や画像処理の研究開発に力を入れてきた。それらの技術は、すでに提供しているソリューションにも活用している。例えば、製造業向けの文書管理システムでは、図面と法令データベースを照らし合わせることで、法的規制に抵触する仕様が含まれていないかを世界の仕向け先ごとにチェックする仕組みを提供している。複合機やさまざまなデバイスを通じてオフィスのデータがクラウド上に蓄積されることにより、実現できることはさらに広がるだろう。
現代は、データが集まるところにビジネスチャンスが生まれる時代だ。当社は、大量に存在する紙の情報のハンドリングに強く、今後のビジネスにおいてより大きな優位性になると考えている。