(東芝の社内カンパニーである)パーソナル&クライアントソリューション社と、100%子会社の東芝情報機器が統合し、2016年2月に「東芝クライアントソリューション」として再スタートを切り、パソコンに関する開発から製造、販売、サポート・サービスまでを一気通貫で行う基盤が整った。まずは、組織再編をはじめとした構造改革を実施し、一段落している。ただ、これまでのビジネスモデルを踏襲するだけでは市場で通用することはない。変革が必要で、中長期的に飛躍していく体制を整えていく。
覚道清文
社長
これまで当社の主軸はパソコンだったが、そのノウハウを上手く活用して、今後はIoTやクラウドなどを切り口に新しい取り組みを進めていく。例をあげれば、ドライブレコーダーの提供だ。IoT技術を活用したドライブレコーダーで車両の走行データを収集して、データセンターに蓄積する。そのデータを分析し、企業の管理者のパソコンやドライバーのスマートフォンなどに、安全運転診断結果や危険な運転操作などの情報をフィードバックすることを実現している。また、セキュリティの観点から「ゼロクライアント」をベースとしたソリューションの提供も行っている。これらは、東芝グループで独自のBIOSを開発していることから実現した。
構造改革によって社員の意識は変わった。ビジネスパートナーとの関係も深まっている。2017年は「変革と飛躍」の元年になる。