リコーグループのサービス会社と販売会社を統合して、新生リコージャパンが発足してから約1年半が経過し、お客様満足度が着実に向上しているという手応えがある。業績をみると、ITサービスはマイナンバーを背景としたセキュリティ商材などが伸びているが、事務機もとくにMFPの販売が好調だ。ペーパーレスが進んでいるといわれているが、コピーボリュームは確実に伸びているし、紙とデジタルデータのミックスこそが必要だというのが多くのお客様の声だ。その意味で、デジタルデータの入力機能としてのスキャンのニーズも一層高まっていて、複合機の需要を支える要因になっている。

　ただし、2016年こそが本当の勝負の年になると気を引き締めてもいる。お客様の業種や業務をもっと深く勉強し、お客様にとっての顧客にまで価値を届けること、つまりは「Customer's Customer Success（CCS）」を引き続き追求していく。これこそがお客様の企業価値向上につながるはずだ。体制整備はすでに進めている。営業とそれぞれの業種・業務に精通したソリューションスペシャリスト、そしてシステムエンジニアが一体でソリューションを提案していくという取り組みを、金融分野では始めている。16年は、これをヘルスケア、文教（大学）、流通といった産業分野にも拡大する。また、地方企業やSMBとの密着度がどのベンダーより強いという特徴を生かし、地域コミュニティの活性化に向けた取り組みも積極的に展開し、地方を元気にしたい。