年頭所感

【2016年 年頭所感】 エス・アンド・アイ

2016/01/14 20:40

週刊BCN 2016年01月11日vol.1611掲載

藤本司郎 社長
 長年IBMのハードウェア製品の取り扱いを主力としていたため、クラウドの普及や、IBMのx86サーバー事業売却といった近年の動きは逆風だった。だが、インフラ構築だけではビジネスが頭打ちになるのは予測されていたこと。数年前から、IBMがいう「CAMSS」(クラウド、アナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティ)の領域や、自社の製品・サービスを拡充しており、ハードウェアの落ち込みを補えるところまで伸ばしてきた。スマートフォンの内線化が可能なPBXシステム「UniConnect」は、他社ソリューションの一部としても販売されるなど、市場の評価が高まっている。

 「Watson」に代表される技術には大きな可能性を感じている。当社ではコールセンター向け通話録音システムを扱っているが、単に記録のためではなく、会話内容の分析のために録音したいという企業が増えている。すぐに分析までは導入しないという企業からも、その対象となるデータは今から蓄積しておきたいという需要がある。

 企業の情報システムで扱われるデータは大容量化の一途をたどっており、ビジネスに貢献できるITの実現には、サーバー、ストレージ、ネットワークに精通していることがますます重要になる。収益の比重が新しい分野にシフトするとはいえ、インフラ構築の仕事で手を緩めるつもりはまったくない。今年は昨年までCAMSS領域で行ってきた提案のクロージングと、インフラ領域での技術の研鑽を、戦略の両輪として推進していく。
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外部リンク

エス・アンド・アイ=http://sandi.jp/