
多田尚二 社長 50周年の創立記念行事を2015年8月に行う予定だ。満50年は来年だが、50年目の節目ということで1年前倒しする。「NEXT」には、次の50年を見据えてビジネスモデルを変えていく決意を込めた。当社の大きな強みの一つに組み込みソフト開発が挙げられるが、従来の携帯電話や情報家電向けの需要から、モノや人をつないで分析や予測を行う「IoT/IoE」や「M2M」などへと需要が様変わりしている。当社ではいち早くこうした変化に着目し、米国から最新のM2Mクラウドプラットフォーム技術を導入。「Toami」の名称で同プラットフォームを活用したM2Mビジネスを展開してきた。
具体的には、フェリーの燃費向上を目的に、船体のさまざまなところにセンサを取りつけて分析したり、ウェアラブル端末からの情報を集めるバックエンド部分に応用したりするなどの取り組みを行っている。また、ある大手の移動体通信事業者は、こうした当社の取り組みを高く評価し、彼らの通信サービスとToamiを組み合わせたシステム提案で協業する動きもでてきた。当社からみれば大手通信キャリアの販売力を活用できることになるため、M2Mシステムの拡販につながると期待している。
M2Mと並んで、流通・小売業向けのオムニチャネルやO2Oも当社の強みとしている。ここでのポイントは、オムニチャネルやO2Oをサービス形態で提供することにある。一過性のシステム構築案件で終わらせるのではなく、ストック型のサービスとして提供すれば、収益基盤をより一段と強くすることができる。