それぞれのユーザー企業が、それぞれの考えをもっている。ユーザー企業が何がしたいのかを見極めて、要望に対して迅速に応えていかなければならない。ITが単に業務の肩代わりをする時代ではなくなった。必要となるのは、さらなる「提案力の強化」だ。2015年度（2016年3月期）に新しい中期経営計画が始まる。2015年は、提案力の強化を推進するための重要な年になる。

　ユーザー企業の要望にゼロから応えていくには、人的リソースも時間もない。そこで、パッケージ製品の各機能を部品化/共通化して、新しいパッケージ製品をつくるという考え方を、ソリューションにも適用していく。例えば、当社が得意なERPを軸に、ほかの製品やサービスを組み合わせて、ソリューションとしてユーザー企業に提供する。そのためには、社員が幅広いスキルをもつことが重要だ。現在、社員のスキルアップに向けて勉強会を積極的に実施している。また、JFEグループではITシステムを整備しているところだが、この基盤が完成した段階で部品化/共通化して、ソリューションとして外販につなげていくことも計画している。

　新しいことにも取り組んでいく。その一つがモバイル分野だ。スマートデバイスを活用することによって、提案資料のペーパーレス化を実現したり、経営層が求めるデータ分析などを社外でもリアルタイムで実行可能にしたりするなど、さまざまな用途が出てきている。モバイル分野においても、当社の製品やサービスを組み合わせることで、新しいソリューションを創造していく。