年頭所感

【2014年 年頭所感】 NTTデータ

2014/01/09 20:40

週刊BCN 2014年01月06日vol.1512掲載

岩本敏男 社長
 情報サービス業界にとって、2014年ははっきりと明るさが実感できる年になる。社会保障・税番号制度の導入はさまざまなビジネスチャンスをもたらすとともに、アベノミクス効果や東京五輪招致決定など、国全体の景況感も上向いている。

 とはいえ、日本のIT投資の構成をみると、およそ75%は保守運用に投じられており、新規投資は全体の25%程度にとどまる。保守運用費用は景況感にあまり左右されないので、ほとんど一定で推移している。伸びが期待できるのは新規投資分ではあるものの、全体に占める構成比が大きくないので、たとえ前年比7~8%ほど伸びたとしても、IT投資全体の伸び率でみればせいぜい1~2%程度の伸長率にとどまる見通しだ。社会や企業経営を支える基幹となるシステムはほぼできあがっており、国内市場が成熟していることに変わりはない。

 そこで2014年のキーワードとして、改めて国内市場の「リマーケティング」を挙げたい。官公需や金融にしても、大型プロジェクトはいずれ収束する。目先の売り上げや利益を追うのも大切だが、一方で中長期に視野を広げて、国内情報サービス市場を再創出=リマーケティングする取り組みも欠かせない。当社はここ数年、近未来のIT技術トレンドを考察する「NTT DATA Technology Foresight」活動に力を入れている。2014年は、まず都内で1月24日に開催するイベントで成果を発表し、ユーザーや情報サービス業界にとって何が大切なのかを共に考えたい。
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