燃えよユーザー会 ~もっとITを有効活用したいユーザー企業へ~

<燃えよユーザー会 ~もっとITを有効活用したいユーザー企業へ~> ユーザー企業の共通課題に力点――EMCジャパン ユーザ会

2013/11/13 20:28

 外資系企業であるEMCジャパンが「もっと日本に根づいた企業でありたい」と考えて始めた「EMCジャパン ユーザ会」。設立は2009年7月と歴史は浅いが、ビッグデータや仮想化といった旬のテーマと深い関係にあるEMCジャパンだけに、ユーザー企業の関心も高い。

日本独自の取り組み

 「EMCジャパン ユーザ会」は、EMCジャパンの設立による、いわゆるベンダー主導のユーザー会である。会員になるための特別な要件はなく、EMC製品を使っていればよい。EMCジャパンからすると、カスタマーリテンション(既存顧客との関係維持施策)の位置づけが強いといっていいだろう。

 とはいえ、ユーザー企業を中心に組織され、ユーザー企業から会長が選ばれているほか、理事会にはユーザー企業14社が名を連ねている。EMCジャパンは事務局としてユーザー会の運営を支えている。

 ユーザー会の活動の中心となるのは分科会だ。今年は、「仮想化分科会」を2か月に1回のペースで開催している。分科会の成果は、毎年2月に開催する総会で発表する。「過去には、ビッグデータやクラウドをテーマにした分科会もあった。ただ、テーマが大きいと分散してしまったり、先端的すぎると聞くのを目的とした人が増えたりして、なかなか議論にならない。会員のストライクゾーンとなるテーマをうまく設定していきたい」と、ユーザー会事務局を担当するEMCジャパン マーケティング本部の上原宏本部長は語る。

 EMCジャパン ユーザ会の会員数は、84社。今後も積極的に増やしていく考えだ。「ユーザー会に参加することで何が得られるか。みなさん忙しいので、そこが重要になる。ユーザー企業の悩み解消に貢献する。ユーザー企業の横のつながりをつくる。そこは外さないようにしたい」(上原本部長)。

 今後のチャレンジとしては、ウェブサイトの充実と全国展開を目指すという。「現在は首都圏しかリーチできていないが、本当なら全国でやりたい」と、EMCジャパン マーケティング・プログラム推進部 アソシエイト・プロジェクト/プログラム・コーディネーターの小島麻利江氏。分科会は東京で開催しているが、大阪からの参加もあるという。こうしたユーザー企業の負担をウェブサイトの充実によって減らしていく意向だ。

EMCジャパン マーケティング本部
上原宏本部長(右)、

マーケティング本部 マーケティング・プログラム推進部
アソシエイト・プロジェクト/プログラム・コーディネーター
小島麻利江氏(左)


【概要(2013年10月現在)】

入会資格: EMCの製品・サービスを利用し、ユーザー会の趣旨に賛同する法人・事業所・団体
入会金: なし
会費: なし
会長: 鈴木 孝一(大和総研 専務取締役)
主な活動: 特定のテーマを研究する分科会、リアルな情報交換の場である「ユーザ会コミュニティ広場」、セミナーなどを中心に活動
会報誌: なし
会員企業数: 84社
発足: 2009年
その他: EMC Worldなど、海外イベントへの参加
イベント/セミナー: EMCジャパンユーザ会総会(毎年2月開催)
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外部リンク

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