IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!
<IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!>135.伊藤家具(上) 正常に動作しないコンテンツ管理システム
2013/07/18 20:29
週刊BCN 2013年07月15日vol.1489掲載
かつては、店から10km圏内に6、7軒の家具店があった。しかし、バブル経済が崩壊した後は、そのうちの半分が閉店する事態に追い込まれた。伊藤家具もその例外ではなく、店長の伊藤元雄専務取締役は、「売り上げが徐々に落ち込んで、危機感を覚えていた」と語る。
そこで、伊藤専務取締役は、今から15年ほど前に、他店舗に先駆けてホームページを独自で制作した。輸入家具の写真を掲載して、閲覧者を店舗に誘導する狙いだ。その結果、店舗に訪れる顧客が増えて、売り上げが上昇。その後は、自社にサーバーを立ててECサイトを構築し、インターネット販売を開始した。掲載する商品件数が数百件に増えた頃には、ECサイトからの販売が売り上げの半分を占めるまでに成長した。
ただ、ECサイトのページ数が5000ページほどに増えてくると、管理が大変になってきた。そこで伊藤専務取締役は、地元の経営コンサルタントから紹介を受けて、簡単にECサイトを管理できるとの触れ込みのコンテンツ管理システム「EC-CUBE」を導入した。
しかし、「導入後、商品点数を増やしたところECサイトの動作がかえって遅くなってしまった」(伊藤専務取締役)という。顧客がECサイトを閲覧した際、1ページを表示するのに30秒もの時間がかかる事態に陥った。そこで、掲載する商品を減らしたが、動作は改善されなかった。ECサイトの閲覧者が減って、売り上げは「EC-CUBE」導入以前の半分までに落ち込んでしまった(後に判明したが、原因は「EC-CUBE」にあったのではなかった)。
自分の手に負えないと判断して、伊藤専務取締役は地元の商工会に相談したところ、千葉県で活動している谷内剛ITコーディネータ(ITC)を紹介してくれた。谷内ITCは、古くなったサーバーに問題があるとみて、まずは高いスペックをもつサーバーへの移行から進めた。(真鍋武)
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