年頭所感

【2012年 年頭所感】 エス・エス・ジェイ

2012/01/19 20:40

週刊BCN 2012年01月16日vol.1415掲載

新たな出発

大江由紀夫 社長
 2011年は、当社が自力でコントロールできないような事象が多発した。例えば東日本大震災。幸いにも企業のIT需要の落ち込みは心配していたほどではなかった。その一方で、円高、ユーロ危機などを受けて、意思決定を先延ばしにする傾向があったように思う。

 会計パッケージに関連する動きとして、企業に守りから攻めへの変化が起こっている。そのキーワードの一つがグローバルだ。当社のユーザー企業の約30%は、海外に進出しており、グローバルでの製品群や地域別の分析をシステムに求めるようになっている。提供の仕組みという側面からは、クラウド・SaaSがキーワードに挙げられる。クラウドはまだ黎明期であり、震災の影響で普及のスピードが遅れたが、トレンドとしては定着した。

 2011年の成果は、会計パッケージ「Super Stream-NX」のモジュール機能の充実を図ってきたことだ。2012年は、固定資産管理や多言語・多通貨対応を急ぐ。差異化に向けて、グループ経営管理やクラウド対応をより強化する。また、会計・人事給与だけの競争では厳しいなかで、システム全体を会計の視点から提供できるコンサルティング能力の育成に力を注ぐ。

 大震災の後遺症だけでなく、円高やユーロ危機の影響が懸念されるが、厳しいなかでも成長するべく、新たな出発を迎えたい。
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