年頭所感

【2012年 年頭所感】 NECソフト

2012/01/19 20:40

週刊BCN 2012年01月16日vol.1415掲載

イノベーティブな提案

古道義成 社長
 NECグループのなかで、当社はシステム開発の専門会社のポジションにある。ソフト開発を主な業務としている当社だが、クラウドコンピューティングをはじめとするサービス化の拡大の影響は避けられそうにない。従来型の手組みソフト開発のボリュームは相対的に減少する見込みで、これに代わる新しいビジネスの創出が急務だ。

 社会全体を見渡せば、電力や医療、水、鉄道、農業、交通など、さまざまな分野でもう一段上の情報化需要が見込める。ユーザーにイノベーティブな提案ができるよう技術革新に努める。例えば医療では、米企業のアプタマー技術を使い、わずか一滴の血液から疾患に関連するタンパク質を測定できる次世代血液検査サービスに力を入れている。電力や農業などの分野でも他社にはない要素技術をもっており、こうした技術はNECグループの総合力を駆使したスマートコミュニティビジネスへの応用も期待できる。

 ソフト製造では、海外のオフショア開発と国内ニアショアの活用を並行して進める。直近をみると海外開発拠点の中国・済南とベトナム・ホーチミンでの開発ボリュームは増える傾向にあり、向こう数年で今の全体に占める構成比1割強から2~3割程度に拡大する見通しだ。国内外での生産効率化を果たして競争力をつけ、新しい領域におけるビジネスを拡大していく。
  • 1

関連記事

【2011年 年頭所感】 NECソフト

NECソフト社長 古道義成