IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!
<IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!>51.ニクソントウキョウジャパン(下) 今後はデータの分析・活用も
2011/11/02 16:04
週刊BCN 2011年10月31日vol.1405掲載
ニクソントウキョウジャパンは、東京都大田区に製品のアフターサービスを担当する拠点をもっている。ここでは、個人ユーザーやデパートなど販売店から壊れた時計が送られてきて、スタッフが修理を行う。システムを改善する前は、スタッフが手作業で顧客データを管理したり、伝票を手書きで発行したりしていて、「なかなか作業が大変で、正確さも完ぺきではなかった」(寺田光男取締役)と苦笑する。
船本ITCは、顧客データをコンピュータシステムに入力して、情報をデータベースで整理するなど、アフターサービス拠点でのデータ管理の作業をデジタル化した。改善したシステムの稼働がスタートしたのは、今年の春。寺田取締役は、「お客様からのお問い合わせに対応しやすくなった」と成果を語る。船本ITCは、アフターサービス拠点にとどまらず、各地アウトレットモール内にニクソントウキョウジャパンがもつ店舗でも、情報管理や伝票管理のシステムを強化してきた。
ニクソントウキョウジャパンは、売り上げが順調に伸びており、今後も事業の拡大を見込んでいる。そのために、寺田取締役はさらなるITの活用とシステムの強化が欠かせないとする。「経理や営業、取引先の管理を改善していくにあたって、これからもシステム化に取り組まなければいけない」と語る。船本ITCの出番はまだ続く。
ニクソントウキョウジャパンでは、売り上げや利益の動向を予測するシミュレーションプログラムを未来会計システムと呼んでおり、この本格的な稼動を目指しているところだ。「システムで情報を蓄積するだけではなく、プログラムを使ってデータを分析・活用することは、経営ツールとしてとても有効になる」と寺田取締役は考えており、未来会計システムのさらなる改善を船本ITCとともに検討している。(ゼンフ ミシャ)
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