日本IBMの中堅市場戦略
<連載・日本IBMの中堅市場戦略>第6回 ユーザー事例 京都産業大学(上)
2011/09/15 20:29
週刊BCN 2011年09月12日vol.1398掲載
充実した検証環境を大学に提供
京都産業大学情報センター 尾崎孝治課長補佐 |
このところ、少子化が進み、大学間の学生獲得競争が激しくなっている。そのなかで、私立大学の京都産業大学は、「充実した学習環境はもちろん、学生たちに面白いと思ってもらう事柄を用意することが大切だ」(京都産業大学情報センターの尾崎孝治課長補佐)とみている。京都産業大学は、とくに最新技術のITインフラを学生に触れさせ、IT技術を高めることを目的として、開学当初からITシステムの導入に力を入れている。
京都産業大学でITシステムの導入や運用を担当する情報センターは、昨年、授業や学生の自習に使われるパソコン教室の設備を充実強化するために、クライアント端末やサーバーなどITシステムの入れ替えに着手した。クライアント端末の台数2000台超という大規模なネットブートシステムを構築し、新学期の開始に合わせて今年3月から本格稼働している。今回のシステムの入れ替えでは、ネットワークブート用として日本IBM製サーバー12台を採用し、三谷商事が日本IBMの協力も得ながらシステムの構築を行った。
京都産業大学に向けて三谷商事/日本IBMが展開するビジネスは、システムを提供する側にとっての成功事例である。尾崎課長補佐は、「三谷商事と日本IBMは、つき合いが長いこともあって、私どもの大学が抱える課題やニーズをよく把握している」と語る。京都産業大学はITシステムの導入にあたって、ソリューションの価格だけでなく、少人数でシステムの運用・管理ができることを重要視している。今回も、システムを入れ替える際、それらのポイントを踏まえてITベンダーを選んだという。
尾崎課長補佐は、「いろいろなベンダーから提案を受けたが、大学からの要求に対しての的確な提案の提示と、ネットブートシステム導入の豊富な実績による技術的安定感があったことから、三谷商事/日本IBMのネットブートソリューションを選択した。とくに、今回は大規模の入れ替えだったので、大手ベンダーの日本IBMが検証環境を提供したり、システムエンジニアを派遣してくれたことが、三谷商事と日本IBMを選んだ大きな要因だった」(尾崎課長補佐)という。(つづく)(ゼンフ ミシャ)
最新のIT設備で他大学との差異化を図っている
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