クラウドアプリ界の異端 ブランドダイアログ~その“キセキ”を追う

<クラウドアプリ界の異端 ブランドダイアログ~その“キセキ”を追う>最終章 グループウェアをクラウド基盤にする次世代戦略が進行中!

2011/08/31 20:29


「減らすカスタマイズ」と「動的可視化」で最適環境を構築
――CRM本部コンサルティング部 泉淳子チーフコンサルタント

 当社は、顧客の業務課題に即して、製品の機能をどのように活用し、どのような成果が期待できるのか、といった疑問を解決しています。「Knowledge Suite」がもつ豊富な機能とは裏腹に、当社に問い合わせのある顧客が抱える課題は、あまり多くありません。当社では、営業のヒアリングをもとに、顧客がどのように有効活用できるかを考えた設計を行い、不要な機能はすべて隠してしまうこともすくなくありません。言ってみれば「減らすカスタマイズ」。なるべくカスタマイズをせずに利用できる製品に仕立てています。

 また、組織や役職のヒエラルキーを設定する際には、どのように設定すればその企業のセキュリティ・マネジメント・ルールに準拠できるのかを綿密に考えて設計しています。また、グループウェアは企業全体を包括するものであるがゆえに、その組織構造や役職で情報の「見せる」「見せない」を自動的に制御する「動的可視化」をフル活用したり、利用しない機能を隠す「減らすカスタマイズ」を利用したりすれば、簡単に各企業に応じたシンプルな利用環境を構築することができるように設計されています。圧倒的なアドバンテージ――「減らすカスタマイズ」の技術と「動的可視化」を併用することによって、「Knowledge Suite」はより安全に、より快適に利用できるグループウェアになっていると自負しています。

 営業部門でSFAやCRMを活用する場合は、グループウェアのほかにSFAを営業部員だけに利用させることもできます。一般社員が見ることができる売上範囲や、役員が見られる売上範囲などの設計も自由に設定可能で、役職ヒエラルキーに即して情報を制御することが得意なサービスになっています。私たちは運用を簡素化し、必要なときに必要な機能やサービスをいつでもすぐに活用できる統合ビジネスアプリケーションを目指しています。顧客のニーズをつかみ、機能追加などへの対応を繰り返し顧客と向き合い続ける姿勢を大切にして、良好な関係づくりを目指しています。

CRM本部コンサルティング部の泉淳子チーフコンサルタント(左)とクリエーティブ本部デザイン部の藤田徳浩副部長

誤操作をさせないセキュリティ・マネジメント・デザインにこだわる
――UIクリエーティブ本部デザイン部 藤田徳浩副部長

 「Knowledge Suite」は、ただ並べて整理するだけのユーザー・インターフェース(UI)ではなく、利用者の立場になって、アイコンの大きさや配列などに気を配っているのが特徴だ。デザイン部では、きれいで洗練されたUIを目指す前に、誤操作をなくすことでセキュリティ対策を講じることができることも意識したデザインにこだわっている。アプリケーション利用時の誤操作が招くリスクは人の問題として片づけられがちだが、当社の場合、「デザイン(UI)に問題がある可能性がある」という意識をもち続け、セキュリティ・マネジメント・デザインを心がけている。

 今年8月には、Android端末などに対応したアプリ「GRIDYスマートフォン」をリリースした。携帯電話は、利き手に関係なく右手でも左手でも携行し、両手で画面をタップする。活用シーンを意識して、右手でも左手でも、同じ親指のストロークで目的のアイコンをタップできる横バータイプの「アクションバー」というアイコンをデザインした。

 さらに、親指の大きさを意識し、「アクションバー」の縦幅については何度も変更を繰り返し、歩きながらの誤操作タップを最小限にする縦幅を見つけた。洗練されたデザインに隠されたセキュリティ対策の落とし穴をつぶしながら、「Knowledge Suite」のUIをつくりあげた。その甲斐あって、昨年は「グッドデザイン賞」を受賞することができた。

顧客のニーズをいち早く察知して開発に改善を促す
――ソリューション本部西日本営業部 江戸純哉部長

 営業部設立当初から「GRIDYグループウェア」の進化を見続けている。営業の心構えとして、当社製品を「売り込む」のではなく「聞き込む」ことに注力し、顧客のニーズをいち早く察知してサービス改善につなげている。その結果、当社のサービスが、顧客がほしいと思えるものに変わっていく。「売り込まずして買ってもらえるサービス」を目指して、全国の多種多様な顧客へ業務改善の提案に飛び回っている。

 全国からインバウンドで入ってくる月間500社以上のお問い合わせに対応し、訪問とヒアリングを繰り返し、「Knowledge Suite」だからこそできる業務改善の提案をし続けている。そして、顧客の声をサービスに置き換えている。顧客の声には多くのヒントが隠されている。その声をいち早く開発側に伝え、議論し改善や機能拡張を繰り返しているのだ。

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外部リンク

ブランドダイアログ=http://www.branddialog.co.jp/