IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!
<IT経営の真髄 ITCの支援で企業はこう変わる!>41.遠赤青汁(下) ITと人で売り上げアップを目指す
2011/08/25 16:04
週刊BCN 2011年08月22日vol.1395掲載
高岡社長は、「ネットショップのサイトで、当社がどのようにケールを栽培し、原料を加工して製品を作っているかの情報を発信して、販売の拡大につなげたい」と計画を語る。インターネットを通じて、アジアやヨーロッパ、米国など、全世界の消費者に遠赤青汁の製品をアピールする戦略だ。「アジアの購買力が急速に高まっているし、健康食品関連に一定の輸入制限があったEUでも規制が緩和されて当社製品が販売できるようになった。いよいよインターネットを販売チャネルとして有効に活用できる条件が整ってきた」(高岡社長)と説明する。
遠赤青汁は、ネットショップだけでなく、海外各国の販売代理店と提携して、デパートなどリアル店舗での販売を拡大していく。高岡社長は、「アジアの富裕層は、価格を気にせず、健康にいいことがわかった製品なら一度に大量に買う傾向がある」と市場の有望性に期待している。遠赤青汁で社内ITコーディネータ(ITC)を務める渡部一恵CIO・インターネット担当は、海外市場攻略をにらんで、「今後、社内で海外展開の関連情報を共有する大型のデータベース(DB)を作る必要がある」とみている。
渡部ITCは、「海外展開の本格化にあたって、さまざまな場面で社長の的確な判断が欠かせない。そこで、DBなどのかたちでITを駆使して、販売先とのつき合いや製品の提案の方法などに関して、社長の判断に役立つ材料づくりに力を入れていきたい」と語る。高岡社長は、「ITの整備によって国内・海外ともに本格的に事業展開を着手できる体制ができつつある。今後はさらに人材育成や社内のコミュニケーションなど人づくりを充実していって、会社全体で売り上げアップを目指したい」という。(ゼンフ ミシャ)
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