IBMパートナーが興すビジネスイノベーション
<IBMパートナーが興すビジネスイノベーション>第5回 エピローグ
2011/03/17 16:04
週刊BCN 2011年03月14日vol.1374掲載
最新テクノロジー、すでに国内へ浸透
表彰を受けたITベンダーのうち、日本情報通信、エム・ピー・テクノロジーズ、アルゴグラフィックスの3社についてはこの連載で詳細を紹介した。これ以外にも、新しいアーキテクチャや新サービス、クラウドなどの市場への普及で貢献したITベンダーが活躍する姿がアワードから見て取れる。広域事業関連で「ビジネス・グロース・パートナー」を受賞したアイティークルーは、日本IBMが提唱する「Dynamic Infrastructure(DI、ダイナミック・インフラストラクチャー)」のダイナミック・インフラストラクチャー・スペシャリティ・エリートを日本で初めて、世界でも10社目で取得した。DIは、サービス改善、コスト削減、リスク管理の三つの要素を併せ持ち、IBM製品・サービスを使って顧客のさまざまな要望に迅速に対応できるITインフラだ。アイティクルーは、このスキルを大企業でなく、中堅企業向けに発揮したことが高く評価された。
日本IBMの新しいプレーヤーとしては、ニフティが「マーケティング・エクセレント・パートナー」を獲得した。同社が展開する「ニフティクラウド」を商材にして、リセラーと一緒に同社のインフラを使った新ビジネスの創出と共同マーケティング施策を展開する。日本IBMによれば、「SOP(サービス・オリエンテッド・パートナリング)ビジネスのけん引役として大きく貢献していただいた」ことが受賞の理由となっている。中堅・中小企業向けを対象としたクラウドを中核としたパートナー施策「SOP」のけん引役となったのだ。
また、ユーザー系ベンダーとして、アワードの「リーディング・パートナー」を受賞した東京日産コンピュータシステムのように、大規模な仮想化統合案件を成功裡に実現したほか、x86サーバーの次世代アーキテクチャである「eX5」など、IBM製品でも競争力のあるシステムを基に先進的な活用提案を行い、これが評価されたITベンダーもある。日本IBMの製品やサービスを使ったイノベーション(革新)が、さまざま展開されているのだ。
このほかにも、IBMが全世界で展開速度を早めているビジネス・アナリティクスやバーチャル・デスクトップなどの分野に、すでに取り組み実績を上げている多くのITベンダーが、今回のアワードでは名を連ねた。(谷畑良胤)
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