視点
フェイスブックは日本でもブレイクするか
2011/02/03 16:41
週刊BCN 2011年01月31日vol.1368掲載
この映画の原作といわれているベン・メズリック著の『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』は2010年4月に出版されているのだが、ザッカーバーグは著者のインタビューを拒否しており、サヴェリンら関係者の視点から描かれている。映画は、この書籍をベースにしてさらに脚色されており、事実をもとにしたフィクションという形になっている。
ちなみに、映画公開の二日前、1月13日にはデビッド・カークパトリックが書いた『フェイスブック 若き天才の野望』が日経BP社から出版されているが、この本はザッカーバーグ本人やフェイスブック関係者へのインタビューをもとに書かれており、こちらのほうがより真実に近いと思われる。
さて、映画の公開に伴ってマスコミにも取り上げられることが多くなったフェイスブックだが、日本のユーザー数はそれほど多くない。マスメディアは全世界のユーザー数を5億人以上と報道しているが、2010年の年末、あるいは2011年の年初に6億人を超えたといわれている。日本語版の公開は、2008年5月なのだが、日本におけるユーザー数は200万人に満たず、全世界の0.3%にすぎない。
フェイスブックの最大の特徴は、実名主義にあるのだが、ネット上での匿名を好む日本人がこの実名主義を敬遠し、フェイスブックの普及を阻害しているというのが通説になっている。しかし、一方ではネットの匿名性にうんざりしているネット利用者も少なくないように思う。さて、フェイスブックは日本でブレイクするのだろうか。
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