年頭所感

【2011年 年頭所感】 兼松エレクトロニクス

2011/01/20 20:39

週刊BCN 2011年01月17日vol.1366掲載

独自性

榎本秀貴 社長
 当社は、2010年度上半期(10年4~9月)に、増収増益を果たすことができた。6月までは受注状況がIT業界全体と同様に非常に厳しかったが、7~8月に公共の大型案件を受注したことが業績に大きく貢献したのだ。2010年に顕著になったIT環境の構造的変革を受け、われわれは従来のコアビジネスを維持しながら、新しい事業領域を開拓することが必要だと考えている。今後は、強みとしている製造業向けだけでなく、文教市場をはじめとする公共分野での事業展開に積極的に力を入れていきたい。

 2011年の成長に向け、クラウドを柱としたサービス展開、独自性を発揮した仮想化事業、グローバル進出の三つの取り組みを強化していく。10年8月に、クラウド展開の第一弾として「SaaS型IT資産統合管理サービス」を開始し、これまで、およそ1万ライセンスを販売した。仮想化事業も順調に伸びており、見込んでいる案件に対応できるようシステム・エンジニア(SE)の増強を検討しているところだ。また、10年6月に、中国内陸部の成都に拠点を設立。オフショア開発に加えて、製造業の日系企業に向けた製品/サービス提供を拡大している。

 当社は、IT全体を提供できる統合インテグレータを目指している。競合との差異化を図るにあたって、サービスを特化することが必要不可欠と考えており、大手企業にはできないサービスを商材にして、ニッチなところを狙っていきたい。
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