挑戦

小川和夫 社長

　リーマン・ショック以降の景気の落ち込みは、底を打ったと捉えている。ビジネスドメインによっては、薄日が差している。データセンター（DC）向けのストレージ、サーバー以外に製造業向けを中心とした計測システム、3次元造形装置などのプロダクトがプラス成長に転じた。一方、システム開発は依然厳しい状況だ。

　ITサービスにおける体制を立て直すべく、2010年度期に大きな組織再編を行った。ハードウェア販売を中心とするプラットフォーム＆ネットワーク（P＆N）事業本部でコンタクトセンター向けシステムを手がける部隊を、DCの保守・運用を柱とするビジネスサービス（BS）事業本部に編入した。さらに、BS事業本部の一部署を、システム構築部隊であるエンタープライズソリューション（ES）事業本部に異動させた。再編によって意思の疎通を円滑化し、機動性の高い組織を構築することができたと自負している。

　2011年は、当社の中期3か年計画「Pi11」の最終年度に当たる。経営指標である税引前利益を、この3年間で大きく成長させるという目標を立てている。

　P＆N事業本部、製造ソリューション事業本部は、市場のニーズや動向変化を取り込むかたちで、収益のけん引役になっている。BS事業本部、ES事業本部を活性化させることで、安定確実な収益を生み出せる組織にしていきたい。2011年は、計画した目標を達成するための「挑戦」の年となる。