現場にずーっと、愛を。

杉本晴重 社長

　海外比率が高い当社にとって、為替変動の乱高下は予想外だった。2010年度（2011年3月期）は、前年度に比べて、もっと頑張ることができる年と考えていただけに残念だった。しかし、国内プリンタ市場に関しては、「COREFIDO」シリーズで、これまで不足していたA4カラーLED（発光ダイオード）複合機とA3モノクロLEDプリンタを新たにラインアップし、今後、成長を遂げる製品群と販売体制が整った。

　2011年は、国内市場で「5年間無償保証」のCOREFIDOシリーズを中心に、きちんと売る年になる。製品コンセプトとして掲げている「現場にずーっと、愛を。」を前面に押し出してプロモーションするとともに、パートナーとの協力関係をさらに強化、販売台数を拡大し、ページプリンタ市場で国内シェア10％を目指す。

　一方、クラウド時代に即した展開として、マネージド・プリント・サービス（MPS）に関連したソリューション販売を確実に増やしていく。すでに、当社の海外拠点や提携する販売会社では、このMPSが需要をもたらし、1案件で何万台という実績も上げている。

　当社が不得意としていた大企業、官公庁、金融機関向けでは、徐々に独自の形ができ始めている。MPSは直販になるが、こうした業種展開に関しては、当社が苦手とする領域に強いシステムインテグレータと組み、いま以上に業務アプリケーションとの連携も深めることで、市場開拓する機会が生まれると考える。