年頭所感

【2011年 年頭所感】 日商エレクトロニクス

2011/01/13 20:39

週刊BCN 2011年01月10日vol.1365掲載

時流と変化の先読み

大橋文雄 社長
 クラウド元年といわれてきた2010年だが、クラウド事業で利益を出している会社はまだ数が少ないと思う。クラウドを収益につながるビジネスモデルへと変革するのが、2011年の重要な課題と捉えている。当社は、2011年の夏頃から、ソリューション・ソフト・サービスの三つを柱とした事業展開に注力しながら、プライベートクラウド事業を推進していく。最初は、クラウドを双日グループ内でシステムの構築や運用、保守などの分野において展開し、次のステップで中堅・中小企業に提供するなど、グループ外への展開にも取り組んでいく計画を立てている。

 クラウド技術に基づいたサービス事業を成功させるために、まず、お客様のニーズをよく読みとり、市場の変化の先を理解するという力が必要だと考えている。もちろん、サービス事業の具体化に向けた施策も欠かせない。その一つとして、2011年にソフト開発会社を買収することを検討している。当社にはアプリケーションの開発部隊がいないので、買収によってアプリケーション開発の強化を図っていく。2011年は、M&Aを含め、今後の事業方針の足場をつくる年とみている。本格的な売り上げの拡大は、2012年あたりから狙いたい。

 当社が以前から力を入れているのが、東南アジアをはじめとした海外での事業展開だ。東南アジア各国では、現地のインフラ整備に関わっている日系企業をターゲットに据えている。海外の売り上げ比率を、15年度をめどに、約10%から約30%へと拡大させたい。
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