年頭所感

【2011年 年頭所感】 NTTコムウェア

2011/01/06 20:37

週刊BCN 2011年01月03日vol.1364掲載

絆──人と人の、産業と産業の

杉本迪雄 社長
 NTTグループ全体で、2010年度上期には増収増益を実現することができたが、当社は、財務的にまだ非常に厳しい状況に直面している。従来型のレガシー・ネットワークから、次世代ネットワーク(NGN)への大きな構造転換を成し遂げる途上にあるからだ。NGNへのシフトが完了すれば業績の回復も見込めるが、まだまだ道は遠いと覚悟している。とはいえ、2010年は将来に向けていろいろな芽が出始め、長いトンネルの先にはようやく薄い光がみえてきた印象だ。その光を消さないようにしていくのが、2011年の重要な課題と捉えている。

 今後の事業展開の欠かせない柱となるのは、間違いなくクラウドだと思っている。当社のクラウドビジネスは、クラウド技術を採用したシステムをまずは社内向けに提供し、次にNTTグループ内で展開する。さらに、第三のステップとして、中堅規模の企業を中心に、社外へも提供するという流れになっている。しかし、クラウドといっても定義が非常に曖昧で、NTTグループでも統一されていないのが実情だ。そのため、2011年にはクラウドの定義や、クラウドの事業展開のガイドラインをせめてグループの中では定めたい。

 2011年度(12年3月期)から、新たな3か年の事業計画を打ち出し、クラウド事業を含めて、将来の主要領域を明確にするとともに、会社が向かうべきベクトルを定めていく。今後、課題解決のために注力していくのは、各産業の横断的な連携だ。
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