年頭所感

【2011年 年頭所感】富士通ビー・エス・シー

2011/01/06 20:37

週刊BCN 2011年01月03日vol.1364掲載

中国

兼子孝夫 社長
 私どもは、1992年に子会社を北京に設立した。中国に進出するタイミングは競合他社よりも早かったはずだ。ソフト開発のコストを削減するためのオフショア開発拠点として活用し、今では大連と上海にも事務所を設けている。3拠点の人員数は計181人(10年9月末時点)。今後はもっと増やすつもりである。

 中国拠点を開発機能だけとはみておらず、営業拠点としての役割も期待している。膨大な国土と人口を抱える中国をマーケットとして捉え、数年前から中国企業や、日本から中国に進出している日系企業を対象にしたビジネスに挑戦している。09年度(10年3月期)の売上高は4626万元(約6億5000万円)。これを3年後には約2倍、1億元に到達させるつもりで、事業戦略を練っている。

 いつの時代もそうだが、経営は「今日の仕事」を着実に進めながら、「明日の仕事」を創造することが求められる。富士通BSCの今の仕事はほぼ国内で占められているが、日本のマーケットは今後大きな成長は期待できないだろう。そんななかで、「明日」のために海外に眼を向けないわけにはいかない。とくに中国は無視できない存在だ。貨幣価値が違い、中国子会社の売上高が連結業績に貢献する額は極めて小さい。しかしながら、「明日の仕事」をつくる方法として、中国市場への挑戦は十分価値がある。2011年は、これまで以上に中国に時間をかける。
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