SMBのシステム改革はこの手で! 活躍する「企業内ITC」の素顔
<活躍する「企業内ITC」の素顔>NECソフト(上) 上位5番以内に入る大所帯に発展
2010/06/17 20:29
週刊BCN 2010年06月14日vol.1337掲載
SIerなど企業に所属する「企業内ITC」は、本業の合間を縫ってITC活動に携わることになる。ITC団体は個人への負荷を極力分散し、皆の智恵や労力を持ち寄って、コーディネートの主な対象である中小企業ユーザーへのサービスを提供する。ITC江東は、NECソフトや同じ江東区に事業所がある日本電子計算(JIP)などに属する企業内ITCが集い、それぞれの力を持ち寄る団体としての役割を果たしてきた。
発足当時は、地元中小企業の活性化を推進する江東区などと連携して、IT活用セミナーなどを開催していた。だが、近隣のユーザー企業からもコーディネートやセミナー開催の要望が寄せられるようになり、「区内だけの活動では期待に十分応えられない」(池島晃会長)と判断。07年に江東区や墨田区、荒川区など近隣地域へ活動の範囲を広げ、団体名も現在の「ITCイースト東京」へと変更した。テリトリーを拡大したことから、参加するITCが増え、直近の会員数は300人ほど。近隣の日本ユニシスなどに属するITCの参加も増えており、「ITC団体の参加規模としては上位5番以内に入る大所帯」(横山淳・ITCイースト東京副会長=NECソフト海外ソリューション事業部長)である。
ITC団体の活動は、企業に属さない独立系のITCが中心になるケースが少なくないなか、「ITCイースト東京に参加する独立系ITCは20人弱で、企業内ITCの割合が多いのが特徴」(岡野勝俊・ITCイースト東京理事=NECソフト事業開発室IT経営シニアエキスパート)の一つになっている。
NECソフトでは、元社長の関氏から始まったITC活動の承認が、同社歴代社長の“申し送り事項”的存在になっていることが、現在まで活動を続けてくることができたことの背景にある。
次回は、ITCイースト東京の取り組みや、これまでの実績、活動事例を中心にレポートする。
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