視点
3Dテレビの起爆剤は「ゲーム」の予感
2010/06/03 16:41
週刊BCN 2010年05月31日vol.1335掲載
すでにディズニー・マニアの間では有名で、現在はカリフォルニア州アナハイムとフロリダ州オーランドにしかないのだが、2012年には東京ディズニー・シーにも登場するそうだ。
大型のスクリーンに映し出された4Dのコンピュータ・グラフィックスの世界でゲームを行うのが、最大の特徴である。スクリーンがかなり大きいこともあって、とても平面上でゲームをしているようには思えない。ライドに装備されている「シューティング・ローディッド・シューター」と呼ばれるカラフルな小型の大砲についた紐を引っ張ると、ゲームに応じて、卵や投げ矢、輪投げの輪などがスクリーンに向かって放物線を描いて飛んでいく。これがとてもリアルで楽しい。子供はもちろん、大人でもトイ・ストーリーとトイ・ストーリー2に登場するウッディやジェシー、バズ・ライトイヤーなどのキャラクターの世界で、輪投げや卵投げ、射的などが楽しめる。
このアトラクションは、比較的新しく、ファースト・パスの対象になっていないこともあって、いつも行列ができている。お客が比較的少ない月曜日でも、待ち時間は30分を切ることはなかった。
さて、2010年は3Dテレビ元年である。大手家電メーカーが続々と3Dテレビを発表している。しかし、3D対応ブルーレイソフトはまだ極めて少なく、3D対応テレビ番組もほとんどないに等しい。通常のブルーレイソフトやテレビ番組を3D映像に変換する機能をもつ3Dテレビも発表されているが、専門家によると、立体感は3D対応ソフトに比べると落ちるといわれている。
スポーツ中継番組が3Dを採用するという話は出ているが、むしろ3Dテレビの起爆剤になるのは4Dゲームソフトではないだろうか。すでに一部の家庭用ゲーム機が3D対応を発表している。「トイ・ストーリー・マニア!」のような4Dゲームソフトが市場に出てくれば、3Dテレビはもちろん、家庭用ゲーム機とそのゲームソフト市場も一気に活性化するような予感がする。
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