解剖!メーカー流通網

<解剖!メーカー流通網>51.ソニックウォール エンドユーザーの顔見える体制構築 チャネルプログラム刷新で

2010/02/10 20:45

週刊BCN 2010年02月08日vol.1320掲載

 UTM(統合脅威管理)アプライアンス、SSL-VPN、電子メールセキュリティ製品といったセキュリティ製品を手がけるソニックウォール(マイク小池代表)。同社は従来、中小企業向け製品が売上高の大半を占めてきた。しかし、UTMアプライアンス「SonicWALL Network Security Appliance E-Class」シリーズの販売を開始したことにより、大企業向けの売り上げも伸び始め、金融、官公庁、マスコミといった幅広い業種で導入が進んでいる。

 これまで、NTTアドバンステクノロジ、キヤノンITソリューションズ、ソフトバンクBB、丸紅情報システムズの4社が正規販売代理店だったが、加えて、E-Classの戦略的パートナーとして、サポートを請け負うことのできるマクニカネットワークスと協業したのを契機に、E-Classについては、すべてマクニカネットワークス経由とし、中小企業向けについては、従来の4社を通じて流通させるという、大きく分けて二つの商流を構築している。

 5社の正規代理店の下には、現状約10社ほどのリセラーが存在する。今後はこの数をさらに広げていくため、チャネルプログラムを刷新中だ。パートナーになる資格として、ソニックウォールの製品に長けた技術者2人以上のほか、営業担当者を置くこと、CSSAトレーニングの認定などを条件している。パートナーに対しては、MDF(マーケット・ディベロップメント・ファンド)による、販促費用の還元なども行っている。「今後はチャネルプログラムの刷新により、米国本社との直接的な情報交換ができるようにするほか、セールスに関して、エンドユーザーの顔が見えるような仕組みを構築し、案件情報を把握しやすくすることで、パートナーのクロージングまでの支援する」(岡本慈子・マーケティングマネージャ)という。チャネルプログラムは、現段階ではベータ版だが、来期前半までに本格展開する予定だ。(鍋島蓉子)

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