年頭所感

【2010年 年頭所感】 リコー

2010/01/21 20:37

週刊BCN 2010年01月18日vol.1317掲載

ブレイクスルー

リコー 近藤史朗 社長
 リーマン・ショックが襲来する以前に、リコーは海外で大手ディーラーなど複数の大型買収を手がけた。2009年は、これら買収した企業との相乗効果を早期に発揮することに全力をあげ、その成果を得た年だった。

 リコーは、日本国内のほか世界に直売担当者が約15万人、サービス・スタッフが約7万5000人在籍する大所帯だ。最近は、この大組織を支えるうえでの物足りなさを感じ始めている。プリンタを販売し、多くの利益を生み出していた時代は、この組織でも効率がよかった。しかし、現在はハードウェアに対する顧客価値が相対的に下がり、しかも競合他社の市場を食っていかなければならない。

 世界的に、あるいは日本国内でも、これだけの販売・サポート体制と販売網を自前でもっているのだから、ハードを「売る」だけでなく、IT全般に関わるサービスやプリンタ関連のマネージド・サービスを組み合わせて提供し、収益をあげることはできる。プロダクションプリンティングの領域は純増なので、いまの戦略を推進するだけだが、オフィス関連ではとくにそうする必要がある。

 2009年はいろいろな面で我慢を強いられた年でもあった。2010年はすべての事業で「ブレイクスルー」したい。当社は「モノからコトへ」と事業主体を移行させている。コトの部分では、ソリューションが重要になる。新しい製品やサービスを入れつつ、新陳代謝を促し続け、常に最適なソリューションを顧客に提供する。
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