年頭所感

【2010年 年頭所感】 マイクロソフト

2010/01/21 20:37

週刊BCN 2010年01月18日vol.1317掲載

S+S元年

マイクロソフト 樋口泰行 社長
 世界的な景気の後退局面に入り、2009年は、国内の法人需要の冷え込みが欧米に比べてより深刻だった。欧米や中国などの新興国に比べ、日本はまだまだ自動車業界を中心とする製造業に依存していて、円高も進行したことで厳しい年になった。逆に、日本では「巣ごもり現象」が起き、コンシューマ市場では欧米などを上回る需要があった。

 こうした市場環境のなかで、09年はマイクロソフト新OSの「Windows 7」が発売され、世界の中で、日本市場で最も大きく新OSの投入効果が現れている。企業向けでは、大手企業を中心に導入表明を多く得られた。ただ、評価・検証から導入までに時間を要するので、企業向けの本格的な回復は、今年1月か新年度開始の4月頃とみている。

 企業がIT投資を行う場合、ローコスト体質にすることを目的とするケースが多い。欧米の企業であれば、部門間の壁を越えてシステム全体の最適化を図る傾向が強い。一方、日本の企業は部署ごとにバラバラ。全社ITの情報基盤を最適化するニーズは徐々に高まってくる。これを受け、当社のプラットフォームでこうしたニーズに応えるソリューションを提供しようというパートナーも増えている。

 2010年は、クラウド・コンピューティングがキーワードになり、顧客の関心も高まってくる。この基盤となる「Windows Azure」を中心とした同社提唱の「S+S(ソフトウェア+サービス)」を本格的に立ち上げ、クラウド市場で勝負する。
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