年頭所感

【2010年 年頭所感】 コア

2010/01/14 20:37

週刊BCN 2010年01月11日vol.1316掲載

面から立体への進化

コア 簗田稔 社長
 初期のコンピュータは孤立した「点」だった。その後、オンラインで通信が可能になり「点」が「線」で結ばれる。網の目のようなインターネット網は「面」として捉えられ、そのネットを基盤としたクラウド・コンピューティングは、さまざまなサービスが多元的に組み合わさる「立体」のようなものだ。少し抽象的な言い回しになったが、キーワードの「面から立体への進化」は、当社のビジネスの方向性を端的に表したものである。

 組み込みソフトと業務アプリケーションの開発をメインにしてきたが、ビジネスの構成要素としては力不足感が否めない。柱の一つである組み込みソフトは、需要そのものが大きく落ち込む。そこで、打ち出そうとしているのが多元的、立体的なビジネスモデルの構築だ。クラウドのようなサービス型のビジネスと組み込みソフト、あるいは半導体などハードウェアなどとの連携。業務系では自社独自のパッケージソフトと海外ビジネスの組み合わせなどが考えられる。ビジネスの複合的な融合が付加価値を高め、より強固な収益モデルの再構築につながる。

 海外ビジネスでは1984年、国内SIerでは最も早いタイミングで北京に現地法人を設立。北京市の水道局で使う管理システムを受注するなど現地での営業に取り組んできた。今、中国では組み込みソフトを含むIT需要が急拡大している。当社は中国での25年余りの実績をテコに、ビジネスを伸ばす方針だ。
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