年頭所感

【2010年 年頭所感】 アイティフォー

2010/01/14 20:37

週刊BCN 2010年01月11日vol.1316掲載

戦略的ITの躍動

アイティフォー 東川清 社長
 経済変調でIT投資が抑制され、情報サービス業界全体が失速した。大型ソフト開発プロジェクトの縮小・延期が相次いだものの、顧客企業の動きを仔細にみると、戦略的なIT投資に対する強い意欲が感じられる。戦略的とは、顧客自身の売り上げや利益が増えるITシステムであり、従来の効率化やコスト削減とは方向が異なる。キーワードの「戦略的ITの躍動」には、2010年、ITの投資傾向がより戦略的、先鋭的になるという意味を込めた。

 当社においては、債権管理や流通業向け基幹業務システム、ネット通販、CTI(コンピュータと電話、FAXの融合)など独自商材を重点的に拡充してきた。債権管理では、自治体向け滞納管理システム開発を手がけるグループ会社のシンクと当社の金融機関向け債権管理の官民両方の分野で強みを発揮。流通向けでは、百貨店などに基幹業務やネット通販のシステムを多数納入している。

 民間領域で共通する成功要因は、ビジネスを拡大させるITシステムを早く、安く提供している点。顧客からのソフト開発の依頼を待つのではなく、顧客の経営課題を分析し、即効性のある商材で提案型の営業を丁寧に行う。こうしたことによって、顧客の業績を着実に伸ばすこと。業績が上向けば追加の発注もいただけるし、当社の収益可能性も高まる。従来型のソフト開発の仕事は今後も減ることが予想されるが、その分、戦略的なIT投資をより多く引き出すことでビジネスを伸ばす。
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