年頭所感

【2010年 年頭所感】 富士ソフト

2010/01/14 20:37

週刊BCN 2010年01月11日vol.1316掲載

サバイバルからリバイバル

富士ソフト 白石晴久 社長
 今年度中間期(2009年4~9月期)は、主力の組み込みソフトが前年同期比29.3%減と、厳しい状況が続いている。09年は、まさに「サバイバル(生き残り)」をかけて、新規受注の獲得、ビジネス構造の変革を推し進めてきた。すでにいくつか新規ビジネスの芽が出始めており、2010年は、こうした可能性を大いに伸ばすことで好業績を「リバイバル(復活)」させる。

 09年9月には、富士ソフト本体として初めての海外拠点を台湾に開設。電機業界で台湾メーカーが絡むEMS(受託生産サービス)などからの引き合いが予想以上に多く、手応えを感じている。業務システム系では、当社グループが得意とする流通・小売業向けのEDI(電子データ交換)「流通BMS」などをクラウドサービスとして提供する「流通クラウド」を、10年度上期(10年4~9月期)をめどに立ち上げる予定だ。

 社員に向けて、一人ひとりがビジネスチャンスを見つける努力をしてほしいと要請している。ビジネスの芽は現場にある。社員は、組織の“コマ”ではなく、次の成長のチャンスを見つける“主役”である。私は、これを組織資本と位置づけ、経営に必要な人、モノ、カネ、情報と並ぶ重要な要素と捉える。

 会社という組織の価値は、社員一人ひとりの意識や資質で決まる。幸い、当社グループの人材は各分野のエキスパートが揃っており、こうしたパワーを束ねることでビジネスを大いに伸ばせると確信している。
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