変換

エプソン販売　平野精一 社長

　2009年は「知って、知らせて」ということを徹底し、ユーザー企業の懐に飛び込んで、当社プリンタの利用状況の把握に努めた。その過程で、いくつか再認識したことがある。このような市場環境下でも、ユーザー企業は業務効率化を図るためにIT投資は欠かせないと考えているとの認識を強くした。また、「環境配慮」が訴求効果を生むことも分かった。

　ユーザー企業の現場に赴いてみたら、ハードウェアだけでなく各企業の業務業態に応じた基幹アプリケーションとの相互連携の重要性が分かり、ここを強化すべきと感じた。競合他社に比べるとソリューションが少ないと感じていたが、いま提供できている製品でも十分に通用していた。これからの10年の間には、こうした活動を基に実績を積み上げたい。

　2010年は「変換」の年にする。顧客が望むことを提供するために、いままでのビジネスモデルやフレームを変えて、顧客にフィットする形にする。例えば、使い切りのインクジェットプリンタを開発中だが、このところ置き換えがメインとなった市場環境だから、積極的に買い換えを促進したい。

　環境をテーマにしてプリンタを組むと、従来とは異なる設置方法が考えられる。こうした地道な提案・支援をしていく。ハードウェアを販売し、消耗品でアフターを稼ぐだけでなく、環境型を追求したり生産性を上げるための当社なりのモデルを提供していく必要がある。