解剖!メーカー流通網

<解剖!メーカー流通網>3.日本アバイア 協業強化で一般オフィス狙う

2009/02/02 20:45

週刊BCN 2009年02月02日vol.1270掲載

2次店への支援制度も開始

 IPテレフォニー関連機器メーカーの日本アバイア(藤井克美社長)は、これまでコールセンターへの製品・サービス提供がメインだったが、販売代理店との協業強化で一般オフィスへの導入を促進している。このほど2次店への支援制度も設置。有力な販売代理店が得意とする大企業だけでなく、SMB(中堅・中小企業)市場でも新規顧客を開拓していく。

 同社の1次代理店は16社。各代理店の認定レベルとして、「Platinum」「Gold」「Silver」「Registered」の4種類に分類。主に、「Platinum」と「Gold」が大規模のコールセンター向けIPテレフォニーシステムを提供しているベンダーとなる。


 「Silver」と「Registered」のベンダーはユーザー企業に直販する一方、2次店を確保しているケースが多い。日本アバイアは、2次店の販売意欲が高まればSMBに対して拡販できると判断、このほど2次店向け支援プログラムを策定した。


 2次店支援プログラムでは、既存の販社を対象に人材育成や共同マーケティング、情報提供、インセンティブなどを提供している。2次店を「業種特化型」「SMB特化型」「エリア特化型」「UC(ユニファイドコミュニケーション)特化型」などに分類。現在はプログラムへの参加を促している段階で、09年中に10社程度の参加を見込む。


 流通網を強化したのは、まだ一般オフィスの需要が低調なためだ。1次店が大企業、2次店がSMBや業種に特化した製品・サービスの提供といった多角的なアプローチで需要を掘り起こすことが導入促進につながると判断したわけだ。


 また、代理店網の強化でNECや日立製作所など国産メーカーのシェアが高い国内PBX市場で一石を投じることも狙い。そのためにも、販社とのパートナーシップ深耕を重視している。(佐相彰彦)

 

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