年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 内田洋行

2009/01/19 20:37

週刊BCN 2009年01月19日vol.1268掲載

健全性と独自性の追求

柏原孝 社長


 経済環境はかつてないほど劇的に変化した。今こそ自身のDNAの再認識とその能力の強化を進め、「健全性」と「独自性」を追求する。金融危機をきっかけとした世界同時不況は、急激に広まって落ち込み幅が大きく、先が見えない。極めて不確実性の高い環境の下だからこそ、将来に向けて、永続的な企業づくりに取り組む必要がある。

 当社は教育システムや情報システムの販売、オフィス環境デザインなどユニークなビジネスモデルを築き上げてきた。オフィスや学校において、“コンテンツ”“ICT”“環境”という主力事業の進化形を融合させるユビキタス戦略を強力に推進。中期的展望に立った成長戦略に取り組み、共通コンセプトである「ユビキタス・プレイス」のより一層の事業化を成し遂げる。

 2010年には当社の創業100周年を迎える。観点の一つとして、成長が鈍った高齢な会社と捉えなければならない。一方、ここまで続いてきたのは、企業競争力の源泉である“人”を大切に育ててきたからこそ。良いところはこれからも伸ばし、変えなければならない部分は変える。人の育て方が現代に適応できているのか、長寿企業ゆえに垢がたまっていないか──。見直すべきところは多い。2008年7月にトップに就いて、まず着手したのが“事業改革への意識を高める”こと。次の100年も勝ち残るためにやらなければならないことを、今ここでもう一度整理し、改革に邁進する。
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