信頼

杉本晴重 社長CEO

　現在のような経済情勢で数値的に強気の方針を打ち出すことはできない。世界のプリンタ市場環境は「どんよりとした曇り」。2009年は落ち込むことになる可能性が高い。ただ、長い目で見るとIT市場は必ず伸びる。09年はもう一度、市場でのプレゼンス（存在感）を示し、顧客への対応を見直す。

　当社の製品販売は、日本をはじめ欧米など世界で、チャネル経由を中心に展開。当社が高いシェアをもつPOP／DTPの顧客は利用環境を理解しているが全体として顔が見えにくい。09年は一般オフィスユーザーに対しても、当社製品に加えてサービスやソリューションの「良さ」を伝えることに重きを置く。

　08年11月には中南米を訪問した。そこでは、販売パートナーが顧客であるエンドユーザーを良く分かっていて、その要求に上手く応えていた。こうした取り組みをOKIデータグループとして推進しないと、製品の良さが伝わらないと感じた。

　新サービスとしては08年10月、新ブランド商品「COREFIDO」発表と同時に、業界で初めて「5年間無償保証」を開始。このような新しいサービスやソリューションを提供していくことで、顧客に当社の良さが伝わると思い徹底していく考えだ。

　国内に関しては、大手ディストリビュータへの「プッシュ」だけでなく、二次ディーラーからの「プル」のアクセスも強化し効果を上げ始めている。競合他社がいる中で、顧客価値の提供を差別化していく。