年頭所感
【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 インフォコム
2009/01/12 20:37
週刊BCN 2009年01月12日vol.1267掲載
エボリューション
吉野隆 社長 CEO
2008年の夏過ぎからいよいよ実体経済に影響が出始めた。今までとは次元が異なる対応策が必要だと思う。各企業がキャッシュフロー経営に移行している。当社のビジネスにはソリューションとサービスの二つがあるが、ソリューション分野で直接的な影響が出始めた。景気の影響を受けやすい事業から、軸足をサービスに移していきたい。
08年4月には社内にSaaSの専門検討部隊を設置した。景気の影響はわれわれにとって向かい風ではあるが、当社のソリューションをサービスとして提供することにより、追い風になる可能性も秘めている。顧客にとってもSaaS導入はコスト抑制につながる。基盤となる自社保有のデータセンターも、SaaSのプラットフォームになるよう近代化投資を行っている。
ソリューションについては、グループ会社インフォベックが開発するERP「GRANDIT」とヘルスケア事業に注力したい。GRANDITは景気後退の影響を受けるかもしれないが、長期的視点に立てば育成が必要だ。ヘルスケアでは病院経営効率化、医療の質を向上させるなど、さまざまな面での新しいIT機能を開発中だ。
経済危機で、08年までの収益向上戦略は打ち壊されるのだろうと思っている。会社の価値を見る見方が変わる可能性が出てくる。古い殻を一回脱ぎ捨てて、新しい価値観戦略を打ち出さないといけない。そのために「エボリューション(進化)」する。
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