変革・革新

山本忠人社長

　これまでは前社長のもとで「経営改革プログラムVO6（ヴイオーシックス）」という土台を強固にする企業内体質の変革運動を進めてきた。つまり、収益性・成長性を上げるため「スリム＆ストロング」にする活動をしてきたということだ。

　私はこの資産を引き継いだわけだが、引き続き生産性向上に力を入れるとともに、「ソリューションとサービス」に打って出ようと、コーポレートロゴも柔和なイメージに変更した。

　2009年のキーワードは「変革」や「革新」という言葉になる。その旗印の下に、できれば前年並みの成長を維持したい。従来の富士ゼロックスと異なり「いよいよ変わっていくぞ」という感触を抱いている。最近までは「The Document Company」を打ち出していた。しかし、これだと狭い世界のイメージが強い。

　08年は変革するための仕込みをしてきた。これからは「Your Partner Anytime」を提唱し、ドキュメントに関わる「ホームドクター」になり「いつでも当社を使ってほしい」というメッセージを伝える。

　08年には、これまでの「モノ売り」を脱してソリューション営業ができる部隊を編成した。具体的には顧客の経営課題などを吸い上げる「カスタマー営業」と、その案件に対しSEと開発を合わせた人員でソリューション提案する「専門営業」の体制を敷いた。その場合、必要があれば他の製品とアライアンスを組んでいく。09年はその体制を実践に結びつけていく。